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前作同様、本当にパリでの普通の生活が書かれていて、ブログの延長といった感じ。2冊続けて読んで、長谷川たかこさんにはパリが肌に合うんだな、ととても感じました。それは、ご本人も協調していて、「パリはいいよ、ぜひパリに」でもないし、「日本なんて・・・」というわけでももちろんない。
ワカメちゃんが町子おばに連れられて行った旅行先の中でも特にパリに恋し、本当に移住し、そしてパリがワカメちゃんに合っていた、という幸運をおすそ分けしてもらいながら読みました。
子どもが日本より少しオマセだわ、と思ったし、フランスの人々の結婚観について噂には聞いていたけれど、前のパートナーとの間に2人、今のパートナーとの間に2人の子どもがいて、パートナーにも前のパートナーとの子どもがいて、そしてその孫たち・・・なんて書かれるといっぱいいっぱいになってきて、結婚観は私とは違うわ、と思ったり、そのままのパリを知ることができました。
個人的に面白かったのは、日本からフランスへ戻る飛行機の時間を長谷川たかこさんが間違えたエピソード。午前1時、つまり真夜中発のフライトって確かに日付がややこしいですよね。いやー、予約便に乗り損なった後のドタバタを想像するに相当大変だっただろうな、とか、私だったら相当落ち込むなとか、はしたなくてすみませんが、金額的にいくら損したんだろう、と考えてはニヤニヤしてしまいました。他人の失敗を笑うというより、「よかった、みんな、こんな大きな失敗したことあるんだ」という安心。何に予防線を張ってるんでしょうね。自分でもおかしいと思いますが、こういう話題でなぜか安心してしまうのです。
パリを知れば知るほど、「私は住めない」とつくづく思います。それでも憧れるパリ。若いころに行った時はそんなに良さがわからなかったのに、今頃になって、とにかくパリを散歩したいと切望しています。いつか行けますように。
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長谷川たかこさん、しっかりとした芯が通った素敵な女性ですね。長谷川さんの魅力をとても感じた2冊目でした。
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