【読書感想】ハリー・ポッターと謎のプリンス(下) J.K.ローリング

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私の本棚はこちら。良かったら寄って行ってください。

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ううう、やはり悲しい結末となりました。

以下、大きなネタバレです。未読の方はご注意ください。

ハリーは、「憂いの篩」を使って、ヴォルデモートの過去を知ることで、これからの戦いに備えるためにダンブルドアから「個人授業」を受けます。トム・リドルの不幸な生い立ちも何の同情にも値しませんが、なぜ、闇の魔術に手を染めるようになったかを知ることは、ヴォルデモートを倒すために必要だということはとても納得のいくことでした。ダンブルドアはその記憶収集などに奔走していたのだとやっとわかりました。そして、ハリーは、ヴォルデモートに不死の力を与えている7つもの「分霊箱」というものが存在することを知ります。
そのうちのひとつを奪うため、ダンブルドアと2人でホグワーツを離れますが、ここでのかなり危険な闇の罠により、ダンブルドアは著しく衰弱します。ホグワーツに戻った二人を待ち受けていたのは、塔の上の「闇の印」。ハリーの疑惑は残念ながら当たってしまったようで、マルフォイとスネイプがダンブルドアを追い詰め、なんとスネイプがダンブルドアにとどめを刺します。そして、なんとなんと「半純血のプリンス」はスネイプだったという、ハリーにとっては屈辱的な真実。
ダンブルドアの死は、とんでもなく大きな喪失感となってハリー達を覆います。
そして、あんなにも危険を冒したのに、ダンブルドアとハリーがつかみ取ったロケットは、偽の分霊箱でした・・・中から出てきたメモには「R・A・B」なる人物の書置きが・・・

ハリーの成長をすごく感じる最後でした。前回までの、10代特有の尖った感じがだいぶなくなったような気がしました。ここらへん、作者の描き方、上手ですね。そして、今回も伏線回収が素晴らしかったです。それにしても、なぜ、スネイプが、自分がたくさんの重要なことを書き込んだ「魔法薬学」の教科書をあんなにも無防備に置いていたのか、とか、なぜ、ダンブルドアは最後までスネイプを信頼していたのか、とか、なんかモヤモヤっとしたものはなかり残りましたが、そもそも、もうハリーポッターシリーズ第一作目の「賢者の石」なんて、記憶の彼方で、ところどころ、もう誰だかわからなくなった人物名も出てきて、これは本当にハリーポッターを読んだとは言えないという有様なので、とにかく先に進むことにします。(そしてそのうち、映画を全て観てみたいです。映像という視覚で認知できるもので、自分の記憶力や想像力を補おう(笑))

両親、ルシウス、ダンブルドアを失った今、ハリーはこれから進むべき道を自分で決めます。本当に頼もしい。それを受け入れるジニーと、一緒に行く覚悟を決めるロンとハーマイオニー。もうこの友情には深く感動します。

ヴォルデモートになくてハリーにあるものは「愛」なのですね。
「愛じゃよ、愛」私の中で釜爺がそう言っています。

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うり子
うり子

ハリーを守ってくれる人たちがいなくなった、そしてハリーの成長を感じる・・・となると、もう次に来るのはあれしかないのですね。物語はどんどん暗くなってきますが、読むのが辛くならないのは、ところどころにあるユーモアによるところも大きいかもしれません。

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