【読書感想】プリンセス・トヨトミ 万城目学

読書

ブクログに投稿した感想をこのブログにも載せています。

私の本棚はこちら。良かったら寄って行ってください。

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再読です。この本は、万城目学さんの作品が割と好きで、結構色々と読んできた中でも、私が好きな本で、一度読んだ後、いつか再読しようと、本棚に収めることにした数少ない本のひとつなのです。(本棚行きの本が少ないのはスペースの問題です。)その「いつか再読しよう」がやっと来たのです!近くの図書館が少し長めに休館したためなのですが、たまには本棚から物色するというのも楽しいものですね。それで、前回いつ読んだのか調べてみてビックリです。私は読書記録を2011年1月後半からつけていたようなのですが、記録にない!つまり、もう10年以上も前に、おそらくこの本が発行された2009年にすぐに読んで、気に入って、「いつか再読しよう」と10年以上も思い続けていたということです。いや~、10年って結構長いです。頭の片隅で思い続けていることは叶うもんですね(そんな大したことじゃない)。

再読の感想。やっぱり面白い。
奇想天外な万城目ワールド。そして荒唐無稽。いいじゃないですか、万城目ワールドだもの。小説だもの。そして何より面白いんだもの。

5月31日木曜日午後4時。大阪全停止。(ないやろ~。)
大阪国の約2百万人(しかも男性のみ)が大阪城に集結。(んな、アホな~。)
豊臣家の末裔を守るために脈々と続く父から息子へ語られる伝統。(無理があるやろ~。)
副長とはいえ、会計検査院の調査官である松平に総理からじきじきに電話。(え?そんなこと、普通なん?)

と若干冷めた目で読んでしまう自分が悲しかったのですが、それでも楽しかったです。
会計検査院の調査官3名に、茶子、大輔。みんなキャラが濃すぎて面白い。

でも、ふと気づくと、どうやら私、映画も観ていたらしく、記憶の中で映画版の方で上書きされているようで、「あれ、あのシーンないな」と思うことが何度かありました。映画版ではミラクル鳥居が女性になり、綾瀬はるかが配役されている時点で「う~ん・・・」と思ってしまいますが、もはや映画版の記憶もあやふやなので、そこは放っておこう。(堤真一はいいですね。)

関西には避けられてるんじゃないかと思うほど縁のない私ですが、久々に大阪に行きたくなりました。空堀商店街が実在すると知って俄然行きたくなりました。こんなにぶっ飛んだお話なのに、地理的にはかなり現実に即して書かれているというギャップもまた良いです。
全然根拠のないことですが、大阪の人ってパワーと人情がある気がして、そんな気がしてくるとますます、この奇妙奇天烈なお話は大阪城や豊臣家という前提がなかったとしても、大阪を舞台とするほかない、大阪じゃないと成り立たないような気もしました。
そして、「とっぴんぱらりんの風太郎」のラストがここにつながってくると知って、こちらも再読したくなってきました。風太郎も私の本棚に鎮座しております!

私にとっては大変楽しい再読でしたが、ダメな人はダメなタイプの小説かなとも思います。
万城目ワールドに浸れる人がひとりでも増えると個人的には嬉しいです。

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うり子
うり子

久々に再読できてよかったです。再読して、「あれ、なんでこれ、前は好きって思ったんだろう」という本と、「やっぱ、これ、好きだ!」と思うものも両方あって、どちらを感じても再読した意味はあると思うので、やっぱり「読書って最高~」となります。結局そこ。

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