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巻に入るとますます先が気になって気になって、どんどん読み進めることになりました。
読み終えて思ったことは、ただひとつ。
「瓜野くん、がんばれ・・・!」
ネタバレしたくないのですが、どうしてもネタバレになりますので、以下未読の方は要注意です。
連続放火事件については、小鳩くん、小山内さんともに違う方面からアプローチしていたようです。小鳩くんが新聞部の五日市君を協力者として仕組んでいたことには、さすがというか、すごいというか、そんなことをしていたのかという驚きがありましたが、小山内さんはやはり「復讐」のために動いていたということでしょうか。あぁ、本当に怖い子。
久しぶりに向き合って話すことになった二人は、離れていた間のそれぞれのパートナーとのことや、パートナーについて、「糠に釘」だとか「他愛ない」だとか評します。(ついつい、「他愛ない」の意味をもう一度きちんと調べてみてしまいました。)この二人と彼らの間には大きな溝があることをはっきりと認識しました。良い悪いとか、優劣ではなく、もう性格だとか考え方からして混ざりあうことができないのです。その点、健吾はちょっと特殊かもしれません。この溝をひょいひょい飛び越えてどちらでも健吾として存在感を示せそうです。
仲丸さんはともかく、瓜野くんについては、「もうやめてあげて」と思ってしまうほど、彼の自信過剰さやプライドの高さを、小山内さんや、間接的に氷谷くん、五日市くんに、無残にもぶち壊されます。これが彼にとって将来的には良かったと思えるといいな、「瓜野君の未来に幸あれ」と思わずにはいられませんでした。それまで、瓜野君の強気で、周りがあまり見えていないような突き進み方に、私だって良い印象は持っていませんでしたが、ここまでやられてしまうと、「瓜野くん、がんばれ・・・!」と思ってしまうものです。
さて、小鳩くんと小山内さんは、「小市民を目指す」ことから若干の方向転換をしたのでしょうか。二人はまた一緒にいることを決めます。高校生活もあと半年、というところで本作は終わります。
読んでいてたまに「ん?」と思って、読み返すことが数回あります。前後関係がつながらないな、と思ったり、この会話の流れがわからないな、と思ったり。これは筆者の責任ではなく、完全に私の理解力のなさ、読解力のなさが原因なのですが、こういったことを考えてみるに、どうしたって私は小鳩・小山内サイドの人間ではなく、瓜野くんサイドの人間なんです。二人には「他愛ない」と言われそうなタイプなんです。だから、最後は瓜野くん寄りの感想になりました。
「小市民」でない二人の、賢さ・行動力・執念にますます恐れ入ったという作品でした。
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たまに、ボーと読んでいると、え?どういうこと?どうしてそういう流れ、推論になるの?なんて引っかかって、あたふたと少し前から読み直すことがあります。頭の回転の悪さを認識する瞬間です。トホホ・・・


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