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当然と言えば当然ですが、これまでで一番暗く重く苦しい物語でした。
バーノンおじさんとペチュニアおばさんはともかく、ダドリーとのお別れはちょっとウルっときてしまいました。ダッダーちゃんったら、良いとこあるじゃないですか。
ダーズリー一家と長年住んだプリペット通り4番地に別れを告げたハリーは騎士団に守られて移動するはずでしたが、初っ端からヴォルデモートに見つかってしまいます。ハリーは自分でもわからないうちに何か魔法をかけたのか、辛くも逃げ切ります。マッド-アイ・ムーディーを失ってしまいますが・・・
隠れ穴でビルとフラーの結婚式が執り行われる中、魔法省が敵側に掌握されたとの知らせを受けます。早いよ~、もっと粘ってよ~と内心、役立たずの役人どもに悪態をついてしまいました。
敵側に陥落した魔法省は純血を守るべく、マグル生まれ狩りをし始め、なんだか歴史上のあれやこれを思い出して、気分が悪くなります。アンブリッジ がまだ権利を振りかざしてるなんて!
ハリー、ロン、ハーマイオニーはすぐさま逃げます。すぐに死喰い人に見つかってしまいますが、さらに逃げます。ここからはもう本当に(3人一緒ですが)孤独で、常に警戒心を持っていなければならないピリピリした状況でした。
ヴォルデモートの分霊箱を探し出して破壊するという無理難題と思われる果てしないミッションに直接的に対峙していくのが、まさか3人だけだとは思いませんでした。もっとこう、騎士団だとか、魔法省にもハリーの見方がいて、手助けしてくれる、みんなのミッションだと勝手に思っていたので、上巻はかなり孤独に感じました。
分霊箱のひとつであるロケットを見つけ出したのは良かったものの、そのロケットを持っている者にはどうも負の作用があるようで、その作用のせいかロンと二人が仲たがいをしてしまったり、困難は続きます。そんな中、リータが書き上げたダンブルドアについての書籍で、これまでハリー達が知らなかったダンブルドアの生い立ちや一面を知ることになり、ハリーはどんどんダンブルドアに対して、不信感を抱くようになります。その不信感をぬぐうために本人に確認もできない今、生前になぜもっと多くを語ってくれなかったのかという苛立ちや、ダンブルドアが3人に遺したもの(ハリーには金のスニッチとゴドリック・グリフィンドールの剣、ロンには火消ライター、ハーマイオニーには「吟遊詩人ビードルの物語」)の意味がつかみきれないもどかしさがハリーをがんじがらめにしてしまわないか、ヒヤヒヤしました。
上巻の最後は、ロンが戻り、誰かの守護霊に導かれ、ゴドリック・グリフィンドールの剣を見つけることができ、さらにはやっとロケットを破壊することができました。
でも、分霊箱はあといくつあるのか・・・えっと・・4つ?果てしない・・・
ロンが旅の途中でハリーにぐさりと指摘したように、「あて」があまりにもなさすぎて、そしてたとえ分霊箱を見つけてもその破壊は簡単ではないだろうと思うと、本当に果てしなく感じます。
どうしても引っかかっているのは、スネイプは敵か味方かということです。騎士団には、もう敵とみなされているようですが、本当にそうなのか、気になるところです。
いよいよ、下巻、次が最後です。心して読みます。
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ホグワーツでの日々がすでに懐かしい。ホグワーツは生徒を守ってくれる砦だったんだな~・・・
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