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暗い。とにかく暗い。
自分では絶っっっ対に選ばない類の小説ですが、職場のパートさんが貸してくれたので、しぶしぶ読み始めました。しぶしぶでしたが、小説ですので、読み始めると先が先が気になり、すぐに読み終えてしまいました。とはいえ、夜なんかに読んだら眠りに悪影響がありそうなので、「持ち帰らない」と決め、職場でお昼休みに読みました。本当に暗く、重かった。
死刑囚の、刑が執行されてから、物語は始まります。
(これは物語なのか?ノンフィクション?ちょっと気にならないわけではなかったけれど、あえて深追いしませんでした)
救いがない。
どこで何が間違っていたのか。どうすれば事件は防げたのか。
残された者たちがそれを追うことは必然だったとしても、幼い二つの命が消えた事実、どんな事情があったとしても罪を犯し、死刑という刑が執行された事実は変わらない。そう思うと、救いがないとしか思えなかった。
親からの洗脳とでも言うべき呪い。閉鎖的な田舎での閉鎖的な人間関係。
この時代に、こんなものに支配されるなんて、と強い憤りしか感じなかった。
私も、主人公と同じように、響子の父・健一に一番の怒り(なんて言葉では足りないくらいだけれど)を感じました。
それでも、響子の母・千枝子と、そして響子自身にも、もっと強くあってほしかったと思わざるをえない。親からの「呪い」は、私が考える以上に強力なのだろうけど・・・
たまにニュースで見聞きする、生活苦から自分の子に手をかけてしまう事件などに対して、とても辛く、悲しいと思うと同時に、その母親に対して、強くあって欲しかったと、いつも思う。どんな事情があっても、自分の子とともに生きる強さを持ってほしかったと。
千枝子も響子も、ともに母親になった以上、強くあってほしかった。
それに・・・響子が最後まで守ったという「約束」があまり腑に落ちませんでした。辛い思い出しかない故郷になぜ帰りたいのか、三原家の墓に入ることになぜ執着するのか。それこそが、親からの洗脳や、閉鎖的な地方で生きるということなのか。だったら、私が納得することは永遠にこないな、と思いました。母・千枝子の言葉を真に受けた響子が愛理を結果的に死に至らしめた、という”真実”にもあまりピンとこなかった。だとしたら、響子が受けた「洗脳」は父・健一より母・千枝子の方からの影響が強かったということか。
そしてまた私の中ではじめの問いに戻ってしまう。
どこで何が間違っていたのか。どうすれば事件は防げたのか。
ただひとつ、わかったことがありました。育児放棄をしているように見える人の中には、自分の精神面や体調面で、育児したくてもできないような状況にある人がいるということ。薬の副作用もあって、響子はそうだったんだとわかった時、暗く辛い感情で心がいっぱいになりました。現実に、こういった母子家庭がどれくらいあるのだろうとー。
響子を極悪人と思えなかった人たちがこうしてこの事件を追い続け、やっぱり響子は極悪人ではなかったとわかったけれど、それで何が、誰が、救われるのだろうか。
私は、三人の鎮魂を願うことしかできない。
解説でまた、はっとさせられました。人はガソリン(=愛情)がないと、頑張れない、と。「強くなって」と私がいくら思っても、そうなれない人もいる。
その事実に、現実に目を背けるなと、そう言われた気がする読書でした。
そういう意味では読んでよかったと思います。
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どうしてもうまくいかない人、幸せになれない人がいるというママの言葉は重かったです。そんなん、救いがないじゃないか、と泣きたくなりました。
辛かったけれど、読んでよかった。

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