【読書感想】言葉にすれば願いは叶う 私に勇気をくれる英語フレーズ 田中慶子

読書

ブクログに投稿した感想をこのブログにも載せています。

私の本棚はこちら。良かったら寄って行ってください。

**********

タイトルに惹かれて購入してみました。
著者は同時通訳者とのこと。かっこいいな~。テイラー・スウィフトやベッカムの通訳を務めたことがあるそうです!すごい~。

そんな田中慶子さんが英語のフレーズとともにご自身の体験や考えをエッセイとしてまとめられたものです。紹介されている英語のフレーズは、単語は簡単でもすぐには意味がわからなかったり、はたまたピッタリとくる日本語がなかったり。そうかと思えば、どうしてこういうフレーズになったかと考えてみると言葉の深さを垣間見ることになったり。英語学習効果を期待するとちょっと違うかもしれませんが、同時通訳者が気になった英語フレーズとそれにまつわるエッセイという面白い掛け算で、とても興味深い本でした。田中さんが語られる言葉はすごく優しく、押しつけがましくなく、上品で、さすがに人と人の間に立って言葉をやり取りする方だけあって、読んでいてとても心地よかったです。

不登校気味だった高校時代から、思い切って留学され、トップクラスの同時通訳者になるという夢のあるストーリーの背景には、相当なご苦労もあったかと思いますが、そういったことを見え隠れするくらいに語られているのがちょうど良かったです。

田中さんは通訳として出会った方々をひとりひとりとてもリスペクトしていて、その方々のエピソードは確かにどれもリスペクトに値するものでしたが、私にとって一番印象に残った方を、と言われたら、オルガン奏者のドン・ルイスさんでした。

”We have to stop being victims.”
ドン・ルイスさんの言葉です。
田中さんがこの言葉についてお考えになったことにとても共感しました。ドンさんは、祖先が黒人奴隷としてアフリカからアメリカに連れてこられたというルーツを持っておられ、そういう重い過去があってのこの言葉だと思うと、胸がいっぱいになりました。そして、この言葉は、ドンさんの意図とは全く違う方向への解釈かもしれませんが、自分の人生を他責にしないように、と言っているような気がしました。何か理不尽なことがあった時、自分は犠牲者だと何かに責任を押し付けて結果的に弱者になっていないか。報道などでそういう傾向を見て取ることが多くなったので、より、この言葉が印象に残ったのかもしれません。強い人だけが発することのできる生きる力を感じる言葉です。

ひとつひとつのエピソードを少しずつ、また折々で読み返したい本になりました。予想以上に素晴らしい読書となったので、たくさんの方におススメしたいです。

余談ですが、ある一か所で「的を得る」と表現されているのに驚いたのですが、AIに聞いてみたら今はこちらも正しいとされているようですね。古い人間なのでしょうか、そこはどうしても違和感がありましたが、正しいとされている日本語なので、こちらが慣れるしかないですね。

**********

うり子
うり子

なんだか読んでいて優しい気持ちになれる本でした。著者が共感したり、感動したことがストレートに伝わってくるのに押し付けがましくなくて。とても良い読書体験でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました