【読書感想】なんらかの事情 岸本佐知子

読書

ブクログに投稿した感想をこのブログにも載せています。

私の本棚はこちら。良かったら寄って行ってください。

**********

岸本佐知子さん、「ねにもつタイプ」に続いて2冊目です。「ねにもつタイプ」と同じような、岸本脳内ワールドが展開されていました。
日々こんなことを考えているなんて、すごいというかなんというか、頭の中めっちゃ忙しそう、と思いましたが、むしろ、私がボーとしているのか・・・?と不安になったり。

岸本さんが考えること自体面白いし、不思議なのですが、岸本さんが友人から聞いたというお話も面白かったです。レストランである「バンビ」という店が開店しているのに無人だったとか、実の母親を継母だと、嘘を語っている友人がいたとか、それこそ「嘘やんー」と思ってしまいました。う~ん、私の人生ではないな、こんなこと、と思うけれど、実はあったのかもしれない。要はアンテナの強さの違いなのかもしれない。

・・・アンテナ。岸本さんの脳内でアンテナが常に敏感に物事をキャッチして、それをそのまま、またはちょっと不思議な岸本産に加工して、ポコっと文章になって出てくる。そんな感じかなと思いました。

それにしても、やはり作家さんという人種は文章での描写がうまいなと思ったのは、小学校高学年で多くの人が手に入れる裁縫箱の中身の描写でした。指ぬきの描写、そして糸通しの描写。裁縫箱がありありと目の前に浮かんできました。そうそう、糸通し、あの頃は全く不要なものでしたが、今ではもう必須だな~としんみりきました。

「やぼう」で描かれる各ひらがなの野望も面白かったです。あ・い・う・え・お・・・とおとなしく並んでいるとばかり思っていた各ひらがなそれぞれに敵対心や仲間意識があったとは。「ん」が特別なのがよくわかりました。

今回も岸本脳内ワールドを堪能いたしました。

**********

うり子
うり子

現実とそうじゃないこととの曖昧さが、読んでいて心地良いな、と思いました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました